1996年製作の映画「エスケープ・フロム・L.A.」
ジョン・カーペンター監督、カート・ラッセル主演。
本来なら、「ニューヨーク1997」の書評をするのですが、こちらの作品の方が分かりやすく、キャラも立っているので、紹介するしだいです。また、続編兼リメイク&セルフパロディみたいな映画ですね。
2000年、流刑地と化したロサンジェルス。現大統領の娘が機密装置を奪取して、この流刑地に逃亡します。
アメリカは極端な政治的志向の国と化しており、報道統制、禁止事項が蔓延し、本来罪人ではないような人も政府の意向にそぐわなければ、ロサンジェルスに送り込まれます。
その流刑地に、かつて戦争の英雄・今は無法者のアウトロースネーク・プリスキンが機密装置奪還のため、派遣されます。
彼は基本、他人の言う事を聞かないし、政府の仕事などまっぴらごめんと言った人物です。なので、ほぼ8時間過ぎると神経細胞が破壊されるワクチンを打たれ、渋々ながらこの任務に就きます。
何と言っても、この主人公、スネーク・プリスキンの人間像が男臭い魅力に溢れていて、その反骨精神に中二病的な心を揺さぶられます。眼帯もしてるし。
スネークと呼ばれれば、プリスキンと呼べと言ったり、プリスキンと呼ばれれば、スネークだと返したり、愛煙家で、法を侵す事など気にもしないアウトローっぷりです。軍人からは「80年代的だ」と言われたりもします。
権力にも組しない、基本誰ともつるまない、立場の弱い者はかばったりもするところがあって一癖も二癖もありながら、筋がある役どころです。
この役をカート・ラッセルが好演しています。
「遊星からの物体X」のマクレディ役もそうでしたが、当時のカート・ラッセルはこういったアウトロー的な役どころがぴたりと嵌まる俳優さんですね。
また流刑地で知り合うエディという男もなかなかの曲者っぷりで好感が持てます。この役をスティーブ・ブシェミが演じています。「レザボア・ドッグス」や「ファーゴ」等で脇役ながら印象的な俳優さんです。
スネーク・プリスキンは、アウトローとして名が知られている事もあり、けっこういろんな人が協力してくれたりします。
ピーター・フォンダ演じるパイプラインとサーフィンをするところなんか、もうアクション通り越して、ギャグの域に達しています。
CGも割と駆使されているのですが、どこか安っぽい感じがするところも、この監督らしさが出ていてB級っぽさ全開ですね。
また、カーペンター監督は自身の映画の音楽も担当する事が多いのですが、このメイン・テーマ曲がとても印象に残ります。オープニングでこの曲が流れると、思わず映画の世界に引き込まれてしまいます。前作を知っていると、特にそうですね。もちろん、前作の予備知識がなくとも楽しめる映画になっています。
ラスト、は敢えて書きませんが、カーペンター監督らしい皮肉たっぷりの反骨精神がみなぎっていて、こういうのが観たかったんだよ、という欲求を満たしてくれます。
乱筆乱文、ご容赦の程を。
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